在宅介護 その13 高次脳機能障害と診断されても(前編)

 妻は、手足の麻痺(身体障害)もあり「身体障害者手帳」を取得できましたが、「高次脳機能障害」メインの補助制度体制も、治療薬もない。だから、情報が少なく、対応策があるのかどうかわからない。様々な体験本やネット上のブログなどが主要な情報源になっています。今や、在宅介護初心者になった僕も、こうして医業ブログと並行して介護ブログもつづっているのです。
 教科書的には、高次機能障害は主要症状(記憶障害、注意障害、遂行機能障害、社会的行動障害)から分類されます。分類できれば、対応策もありそうですが、、、そうはなりません。
 例えば、食事時間のリアル。
 左半側空間無視があるので食事は右側に展開。食べ物を見てもらい、その種類を説明し、(調子よければ選んだり、スプーンですくったり、手づかみでパンを取ったり)開始。突然、テレビを見たり、何かに注視したり、自分の手をじっと見たり、食事摂取が中断します!突然です!!「おいしい」と言ってくれ、至福が訪れた瞬間、エッと瞬時に時間が止まります。何もできません。じっと彼女の注意がこちらに注がれる瞬間を待ちます。ライオンが獲物を狙う鋭い視線で待ち構える僕も、こちらを向いてくれた瞬間に、思いっきりの笑顔となり、二人の楽しい食事が始まっているのを猛アピールします。猛烈にですよ!油断大敵です。食事を口にいれて噛んでいる途中でも、突然目を閉じて寝てしまいますから。リラックスしなくてはと思いながらも、この食事時間はバトルそのもの。
 この瞬間を逃したらダメ、絶対ダメ出しね。
 だから、超緊張するけれど、同時に超ワクワクする瞬間にもなっています。
 ちなみに、妻は、入院中に嚥下造影検査も受けました。摂食嚥下5期(先行、準備、口腔、咽頭、食道)のどの段階で障害されているかを検査しても、機能に異常なしでした。
つまり、個別の運動能力は維持できても、注意障害や遂行機能障害から、彼女は食事時間にも関わらず、栄養摂取や食の喜びを持続できない。これも高次脳機能障害です。
(続く)

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