在宅介護 その14 訪問○○は素敵なギフト!
「できるだけ患者さんの不快を取り除きたい」
「すこしでも不快が減り、すこしずつ快を感じてもらいたい」
「生まれ変わってもこの職業に就きたい」
これは、あるヘルパーさんの言葉です。介護職を天職と信じ、お仕事をされている姿にいつも感動を頂いています。彼女が全介助にならなければ一生会うこともなかったでしょう。不思議なご縁を感じています。
さて、よい人のご縁もギフトでしょうが、訪問入浴(『在宅介護 その12 9か月』で呟いた)も素敵なギフトだなあと思います。もちろん、スタッフ全員が女性ではないので、他人の男性の前で(バスタオルで隠しているとはいえ)素っ裸になるのは嫌でしょうが。それを超える癒しをもらえています。またスタッフの手際の良さが、先に聞いた「快・不快」を意識して訓練したのだろうなあと毎回感動を与えられます。
実は、先日、訪問美容を初体験しました。今まではデイサービス通所で美容師さんが定期的にいらっしゃるタイミングで髪切りもしていたのですが、スケジュールが変更され、通所で髪切りができなくなってしまったからです。いつものように、まずはケアマネージャーに相談です。そしたら、地元の区役所から訪問美容券が支給される手続きを申請しようと提案してもらいました。まず役所に申請し、それが受理されました。その登録一覧をみて、美容師さんに直接連絡し、スケジュール調整してもらい、やっと実現したのです。(『在宅介護 その10 身体障害者手帳、申請なければ享受なし』で呟いた通り、これも申請ファーストですよ!)
当日は、とってもおしゃれな店構えのヘアサロンから、素敵な美容師さんが訪問してくれました。目の前で華麗なヘアカットさばきを見ていたら、やっぱり感動をもらいました。本業は美容院でのお仕事です。でも、隙間時間を調整し、こうやって訪問美容の依頼を受け、参上してくださる心意気にさらに感動しました。ヘアカットだけで、彼女の表情が明るく若返りました。何かの本を読んで、髪を切るという行為は「古いものを手放し、新しいことに備える行為」に考えられてきた、といった内容を思い出しました。まさに、髪切り行為が、自分を癒す一種の治療になっていたんですね。それを実感し、美容師さんが癒す力を持っていた事実に感動し震えました。
在宅介護を続けると、とっても大切なギフトを頂くことがあります。容易に外出できない我が家では、訪問によるサービス享受が、新しい明日に向かう原動力になるのです。
このライフシフトをしなかったら出会うこともなかった皆さんの職業を、心から尊敬しています、本当にありがとうございます。