心拍数は遅くできずとも呼吸数は減らせる(前半)

 介護ブログの『拭き戻し』で『鬼滅の刃』炭治郎の瓢箪を思い浮かべましたが、自律神経があるから、僕らは無意識に心臓を動かし全身に血流を送り、呼吸で酸素を取り入れ二酸化炭素を排出します。医業ブログ『プルスとレート』で呟いた通り心拍数が一日約10万回に対し、呼吸数は一日約2万回。交感神経と副交感神経がバランスよく、すべての臓器運動や血流を管理してもらい生命維持できるわけです。つまり、「よし脂っこいもの食べたから消化吸収アップだ!」とか「今脳への血流を増やして覚醒アップだ!」とか自分勝手に指示しているわけではありませんよねえ。

 考えてみると、『鬼滅の刃』炭治郎の全集中の呼吸や瓢箪訓練って、その呼吸のクオリティーを変えるってことですよね。もし食事がとれない日が一日あっても生きていますが、心臓拍動や呼吸が数分間でも止まったら生きているのは不可能です。だから、その自律神経支配の呼吸を訓練するとは、その質を向上させる比喩になっていたのか!と勝手に盛り上がってしまいました。(僕ら夫婦も『鬼滅の刃』は映画館で2度も鑑賞した大ファンですからご容赦くださいませ。)

 確かに、ヨガ、マインドフルネス、筋トレの呼吸、腹式呼吸(胸の胸郭でなく横隔膜を動かす)、などなど、長くゆっくり吐き、大きく息を吸い込む動作ばかりですよね!『呼吸の意識・無意識の切り替え─発声・呼吸モードスイッチング機構』(荒田晶子、自律神経,56:14~18, 2019)によると、「呼吸運動は,無意識な自律的運動と意識的に呼吸を制御する大脳からの随意的運動の二重構造」が特異的と解説がありました。そして「吸息時には交感神経優位に,呼息時には副交感神経優位に働く」そうです。

(続く)

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