基礎化粧品(中編)

僕「肌の水分量は若い頃より低下するって言うけど、ルーチンのスキンケアを続けているから、Bさんのお肌は瑞々しいのですね!」

Bさん「あら、嬉しいわね。そうよ、日々メンテナンスしているから、、、」

僕「スキンケアは未来のお肌のために毎日ルーチンでやっているのに、、、。どうして、未来の心臓のために、中途半端な治療でなく、心臓血管のケアもスキンケアみたいにしないの?」

Bさん「あら、うまいこと言うわね。アンチエイジングみたいじゃない!先生には負けたわ。じゃあやってみようかしら」と。

ゆっくり降圧薬を増量し、結果的に2剤内服になりましたが、日々適正な血圧管理ができました。血液検査でも心不全マーカー値は基準範囲内まで改善。さすがにレントゲンの心陰影拡大はすぐには治りませんが、将来のレントゲン検査が楽しみです。

さて、Bさん自身の自覚症状はその後どうでしょうか?
あれだけ「症状なんてない!」って言っていましたので、適正な血圧に到達してからも、「でも症状なかったしね」と一点張りでした。それはそれで未来の事故回避ができたならいいのですが、実は半年後になって、「最近ね、肩こりとか頭重感とかが、全くなくなったのよね、、、やっぱり血圧のせいだったのかしらねえ」と。

「なんで言ってくれなかったの?」と聞くと、『だってそういうこと下手に言ったら、薬増やされるじゃない!それは嫌だったしね』と返答あり。外来診療の難しさを感じました。

その後も生活習慣をゆっくり改善したBさん。春になり家庭血圧が低くなったので、自信をもって降圧薬減量を開始しました。夏には、最小容量の1剤だけの管理になりました。(冬場になったら、また1剤でも高容量に増量する可能性はありますが。)

体調のよいBさんは、「本当にアンチエイジング効果があったかもね」と話しています。
(続く)

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