「トランス脂肪酸は飽和脂肪酸」だから動脈硬化リスク?(これは一部誤りです)

どこを訂正すればよいでしょうか?「トランス脂肪酸は動脈硬化リスク」は正解だが、「飽和」が誤り。「トランス型不飽和脂肪酸」が正解。もちろん、「飽和脂肪酸は動脈硬化リスク」も正解。正誤問題のトリック、いかがでしたか?
さて、介護ブログ『細胞の入れ替わりで回復して!』で、「脳の構成成分の半分は脂肪、特に高度不飽和脂肪酸が非常に多く含まれている」と書きました。不飽和って一見「不」があるからイメージ悪いが『いい油』(ただし、天然の不飽和脂肪酸はシス型構造で「いい油」だが、加工の段階で生成されるトランス型は「悪い油」)なんですね。反対に「不」がない、飽和脂肪酸が『ダメな油』。WHOや厚生労働省のホームページ見ても、『トランス脂肪酸の摂取を抑える』としっかり記載もある。
でも誤解しやすい!トランス型不飽和脂肪酸って表現してくれないから。これらは、血清LDL-コレステロール値(おなじみの悪玉)を上昇させ、心血管系疾患リスクになります。
具体的には、オリーブオイル、青魚、ナッツ類、アマニ油など室温で固まらないのは不飽和脂肪酸(シス型)のイメージ。これに対して、脂身のついた肉、鶏肉の皮、ラード、脂質の多い乳製品など常温で固体が飽和脂肪酸のイメージ。そして、加工品、つまりマーガリンや加工油脂、菓子パンやケーキ、スナック菓子などがトランス型不飽和脂肪酸のイメージ。
ただし油の善悪は分かっても、残念ながら、実臨床で実感するのは、コレステロールを厳しく制限しても、血液中に放出されるLDLコレステロール値がそんなに変化しないことが結構あるんですよねえ。まあ、患者さんの肝臓で合成される量が、外的な食事量より圧倒的に多いからねえ。動脈硬化リスクがある患者さんには、肝臓でのLDLコレステロール合成を抑制する内服薬加療が必要になることが多いですね。今日も、シス型不飽和脂肪酸を摂取しているチームSAIでした。

