在宅介護 その3 1週間(中編)

例えば、おむつ交換の実際。
排泄も全介助ですから、尿失禁、便失禁です。おむつも「テープ式」と呼ばれるいわゆる外見のおむつを一番外側につけます。その内側には「パッド」と呼ばれる(水分貯留能力によりランク付けされていますが)敷物を挿入します。つまり、おしっこだけなら簡単に尿取り専用パッドのみを交換すればよいように、一番外側の大きな「テープ式」おむつを頻回に交換しない目的で、計画されている手技です。彼女からしたら分厚くなった下着を履かされたら違和感もあるでしょうが、介助の労作軽減や経済面を考慮すると協力してもらうしかありません。
まず起床時に全交換、昼食前や夕食前にパッドのみ交換、夕食後に全交換が基本サイクルです。デイサービスの持ち物にも、着替え、とろみ剤、マスクなどの他に「テープ式2ケとパッド3ケ」が必須です。実際には、尿意や便意を催しトイレ誘導できることが目標ですが、現段階では、尿失禁・便失禁であるため、予定外の追加交換もあります。交換すれば不快感も尿路感染リスクも軽減できるので、皆様の労力に感謝しています。もちろん、そのたびに彼女の体力も消耗しているようです。

尿、つまりおしっこが出ていないと、マジで焦ります。点滴もできないので、水分摂取は経口摂取のみ。でも、傾眠では飲ませられない。脱水になったらどうしようと、常に不安。起きたら飲ませるだけ飲ませたくても、トロミ水をガブガブ飲んでくれません。持久戦です。おむつ交換時に、「あっ、おしっこが出ている、性状からも脱水ではないようだ」と安堵する日々です。

一方、便つまりウンチ。これは手ごわい。おしっこと違い、毎日でなくても全く焦りません。が、彼女のおなかも張ってくると焦ります。おなかを「の」の字を書くように擦る『腸マッサージ』、治療薬、さらに「摘便」処置対応まで要しました。
(続く)

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