うんち、大便、通じ、そして プー(poo)(前編)

介護ブログでうんちを話したら、Dさんを思い出しました。

漢方外来通院中のDさんは、いろいろ食事にも気を使い、運動もして、水分摂取もしっかりしています。でも一度だけ、「もうだめ、糞詰まりだ」とSOSコールがありました。急いで受診してもらい、診察。便秘による糞詰まりに間違いないと判断できたので、摘便処置、浣腸実施しました。肛門の出口を塞いでいた固い蓋が取れ、大量の排便があり、「出産の苦しみを思い出したわ!ああ楽になったわ」と足取りも軽く帰宅されました。次の診察日に、Dさんから、「どうして便が固くなっちゃうのかねえ?水分だって人よりしっかりとっているし、お小水もしょっちゅうしているのに、コロコロうんちは柔らかくならないのかねえ?」と聞かれました。Dさんは、人間ドックで定期的に消化管内視鏡検査も行っているから、なおさら腑に落ちません。

まず、うんちの蘊蓄(うんちく)。「口から肛門まで9m、最後の大腸だけでも1.5m」の長い道のりを経てうんちとなる。腸内細菌は、「1000種類以上、その数は約1000兆個。重さ1000g以上」、さらに「善玉菌20%、悪玉菌10%、日和見菌70%が良いバランス」のようです。腸の運動は3種類あり、よく知られている「蠕動」運動は肛門側に運ぶ運動を言い、それ以外に、粉々の食物を消化液と効率よく混ぜ合わせる「分節運動」と、食物を混ぜ合わせながら移動させる「振子運動」がある。
それでは質問。「食べてから大腸に行くまでの時間は?」まず胃に到達して 3時間ぐらいはドロドロの状態。それから、十二指腸、小腸へ、8時間かけて消化(必要なものを吸収)。その結果、12時間前後で、ようやく大腸に到達します。「じゃあ大腸でうんちになる時間は?」
(続く)

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